「なんとなく使いにくいアプリ」——誰でも一度は感じたことがあるはずです。今回はその正体を、情報デザインという切り口から見ていきます。
このアプリ、ボタンの場所がコロコロ変わって、毎回押し間違えるんだけど。イライラする
それ、デザインとして結構致命的な問題だね
センスの問題じゃないの?
センスというより、理論の問題。使いやすさって、実はちゃんと体系立てて考えられてるんだ
え、そうなの……

まずUI(ユーザーインタフェース)とUX(ユーザーエクスペリエンス)、この2つを区別しよう。UIは、画面の見た目や、ボタン・メニューといった操作部分そのもの
見えてる部分ってことね
そう。一方UXは、そのアプリを使うことで得られる体験全体。使いやすさはもちろん、『欲しい情報にすぐたどり着けた』『気持ちよく使えた』みたいな満足感まで含む、もっと広い概念
UIはUXの中の一部、ってこと?
うん、その理解でOK。良いUIは良いUXの土台になるけど、UIだけ整っていてもUX全体が良くなるとは限らない

さっきの『ボタンの場所がコロコロ変わる』問題は、デザイン原則でいう一貫性が欠けてる状態。同じ操作は、いつも同じ場所・同じ見た目にする、という基本原則
一貫性、大事なのね
あと大事なのがユーザビリティ(使いやすさ)とアクセシビリティ(誰にでも使いやすくする配慮)。ユーザビリティは"効率よく使えるか"、アクセシビリティは"高齢者や障害のある人を含め、誰もが使えるか"、という視点の違いがある
両方大事な視点なのね
後半は、画像や音声、動画といったマルチメディアの扱いについて
動画とか画像のファイルの話?
そう。ここで重要なのが圧縮という考え方。データはそのままだと容量が大きいから、圧縮して小さくする。この圧縮には2種類ある
種類があるの?
可逆圧縮は、圧縮したデータを完全に元通りに復元できる方式。データは欠けない代わりに、圧縮率はそこまで高くない。非可逆圧縮は、人間が気づきにくい情報を間引いて、元には戻せないけど大幅にファイルサイズを小さくできる方式
元に戻せるかどうかが違うのね
写真のJPEG形式や音楽のMP3形式なんかは非可逆圧縮の代表例。多少の劣化と引き換えに、ファイルサイズを大きく減らしてる
なるほど、便利さと引き換えなのね

1つ目は、UIとUXの違い。『見た目・操作部分』か『体験全体』か、範囲の広さで区別する
2つ目は?
可逆圧縮と非可逆圧縮、どちらが元のデータを完全に保持できるかの取り違え。『可逆=元に戻せる、非可逆=戻せない』、名前のとおりに覚えればOK
使いにくいアプリ、全部“設計”のせいだったのね
次は、データそのものの扱い方。『表ならExcelで十分じゃない?』って思ったことない?
……あるかも
そこ、次回でしっかり説明する
著者が作った無料の過去問アプリ「ITパスポート学習」の「情報デザイン」「情報メディア」で、そのまま手を動かして確認できます。間隔反復法(SRS)が「忘れかけた瞬間」に自動で再出題してくれるので、読みっぱなしでは終わりません。