前回は経営戦略の分析手法を扱いました。今回はその延長線上、技術をどう経営に活かすかという話と、業界ごとの具体的なビジネス事例を見ていきます。横文字が急に増える分野ですが、1つずつ整理すれば怖くありません。
ねえ、MOTって何? 空港の免税店の名前かと思った
それ多分DUTY FREEと勘違いしてるよ。MOTはManagement of Technology、技術経営のこと
ぎ、技術経営……?
そう、技術をどう経営に活かすかっていう考え方でさ、たとえば新技術に投資するタイミングって——
ちょっと待って、早口すぎ
あ、ごめん。整理して話すね

MOT(技術経営)は、企業が持つ技術を、単なる研究開発で終わらせず、事業の成果・利益に結びつけるためのマネジメント。技術者と経営者の橋渡し役、みたいな考え方だよ
技術があっても、儲からなきゃ意味ないってこと?
そういうこと。そのために使われるのが技術ロードマップ。『いつ、どんな技術を開発し、いつ製品化するか』を時間軸で可視化した計画表。あと、開発した技術をどう守るかという特許戦略もセットで語られる
なるほど、技術も計画的に育てるのね
あと、この分野でよく出るのが標準化の話。デファクトスタンダードとデジュールスタンダード、この2つの違いは絶対押さえておいたほうがいい
名前が似すぎてて怖いんだけど
デファクトスタンダードは、市場での競争の結果、"事実上"標準になったもの。特定のOSやファイル形式が、公式に決められたわけじゃないのに、みんなが使うから標準になった、みたいなケース
なるほど、"デファクト=事実上"ってことね
一方デジュールスタンダードは、ISOとかJISみたいな公的な標準化機関が正式に定めた標準。こっちは"デジュール=法律上"というニュアンス
"事実上"か"公式"かの違いなのね

後半は、もっと具体的な話。業種別システムって呼ばれる分野で、身近な例がいろいろある
たとえば?
コンビニのレジで使われてるPOSシステム(販売時点情報管理)、車のETC、スマホの地図アプリで使うGPSの応用——こういう、特定の業界・用途に特化したシステムが試験にも出る
あ、それは知ってるものばかりだ
あと最近特に増えてるのがIoT・AI活用の事例。センサーで工場の機械の稼働状況を集めて分析するとか、AIで需要予測を自動化するとか。第5回でやった需要予測、あれをAIでやる時代になってきてるってことだね
あ、繋がった
最後、eビジネス。企業間の受発注データを電子的にやり取りするEDIや、電子商取引の形態(企業対企業のBtoB、企業対消費者のBtoC、消費者間のCtoCなど)もここで扱う
フリマアプリとかもCtoCよね
そうそう、身近な例で考えると入りやすいと思う

1つ目は、デファクトスタンダードとデジュールスタンダードの取り違え。『事実上』か『公的機関が正式に』か、この軸で判断する
2つ目は?
業種別システムの名称と用途の組み合わせ問題。POSは『販売』、ETCは『料金収受』、GPSは『位置情報』——この対応をセットで覚えておくと安心
横文字だらけで身構えたけど、意外と身近な話だったわね
次はストラテジ系の後半戦、情報システム戦略。今日の話と似てるようで、実は視点が違うんだ
え、また新しい話?
安心して、経営戦略との違いを整理すればすぐわかるから
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