第16回 マネジメント 中分類12 システム監査(大分類6 サービスマネジメント)

【第16回】「監査」って誰が何をチェックしてるの?

マネジメント系の最後は、システム監査です。「監査」という言葉には堅苦しいイメージがあるかもしれませんが、仕組みそのものはシンプルです。

この記事でわかること

美咲、つまずく

美咲

ねえ拓也、今から『拓也の部屋、整理整頓できてるか監査』するわ

拓也

急に何

美咲

いいから。……うん、本棚も机も綺麗。合格

拓也

それ、監査になってないよ

美咲

え、なんで? ちゃんとチェックしたじゃない

拓也

チェックした人が、部屋の持ち主と仲良しだと、それって信用できる?

美咲

……あ

拓也

そこ、今日の一番大事なポイントなんだ

比喩イラスト/拓也の部屋を美咲が「監査」する茶番シーン

本編①:システム監査の目的と体制

拓也

システム監査は、企業の情報システムが、信頼性・安全性・効率性の観点から適切に運用されているかを検証する活動

美咲

さっきの部屋チェックと同じ理屈ね

拓也

そう。で、さっき美咲が引っかかったポイントが、監査で一番大事な独立性。監査をする人(監査人)は、監査される対象(システムの開発者や運用担当者)と利害関係がない、独立した立場でなければならない

美咲

自分で自分をチェックしちゃダメ、ってことね

拓也

うん。開発者自身が『このシステム、ちゃんとできてます』って自己申告しても、それはただの自己評価。第三者的な立場からチェックして初めて、客観的な信頼性が担保される

美咲

なるほど……

拓也

監査の流れも決まっていて、計画(何をどう監査するか決める)→実施(実際に調査・確認する)→報告(結果をまとめて報告する)→フォローアップ(指摘事項が改善されたか確認する)という順番で進む

美咲

やりっぱなしじゃなくて、改善されたかまで見るのね

概念図解/システム監査の流れ図(計画→実施→報告→フォローアップ)

本編②:内部統制と監査証跡

拓也

次に、内部統制という言葉。これは、不正やミスが起きないように、あらかじめ組織の中に仕組みとしてルールやチェック体制を作っておくこと

美咲

監査と何が違うの?

拓也

そこ、混同しやすいから整理しよう。内部統制は"作る側"の仕組み——不正が起きないように予防する仕組みそのもの。一方システム監査は"チェックする側"——その内部統制がちゃんと機能しているかを、独立した立場から検証する活動

美咲

予防する仕組みと、それを確認する活動、ってことね

拓也

そう。あと、監査で欠かせないのが監査証跡。誰が、いつ、何を操作したかというログなど、後から確認できる記録のこと。証跡が残っていないと、監査人はそもそも検証のしようがない

美咲

証拠がないと調べられないものね

ITパスポート的に狙われるポイント

【第16回】「監査」って誰が何をチェックしてるの?|比較表
拓也

1つ目は、監査人の独立性。『監査人=開発者本人ではない』という前提を問う問題が定番。自分が作ったものを自分で監査する、という選択肢は基本的に誤り

美咲

2つ目は?

拓也

内部統制とシステム監査の役割の違い。『仕組みを作る側』か『それをチェックする側』か、混同しないように

まとめ・次回予告

美咲

監査って自分でやっちゃダメなのね、意外と厳しいのね

拓也

これで、マネジメント系は完了。次からいよいよテクノロジ系——一番出題数の多い分野に入っていくよ

美咲

一番多いって……大丈夫なのそれ

拓也

大丈夫、1つずつやれば怖くない。まずは一番の基礎、コンピュータの中身の話から

📱 アプリで過去問を解く

美咲

監査って自分でやっちゃダメなのね、意外と厳しいのね

拓也

厳しいついでに、過去問も厳しくいこうか

著者が作った無料の過去問アプリ「ITパスポート学習」の「システム監査」で、そのまま手を動かして確認できます。間隔反復法(SRS)が「忘れかけた瞬間」に自動で再出題してくれるので、読みっぱなしでは終わりません。